このスレ読んでて久しぶりに思い出しました。
スレ違いな気もするのでsageつつ…。

もう１０年近くも前のことになりますが、今なら正に『厨房』・『ドキュン』
と呼ぶにふさわしい知り合い（同人屋・超ピコ手）がいました。
　お金と時間にルーズ、虚言癖、注意されると逆ギレ、仕事は勿論できない、
　他人の物を紛失する事が多い、被害妄想過多、病弱自慢、
と、７拍子揃ったヤツでしたが、更に、ここのスレに過去紹介された厨房たち
にも余り見かけなかった『脳内ストーリーテラー』でもありました。

彼女の脳内では、自分は当時のジャンル（古代飛翔）で『本当は大手にも
なれるけど、あえて質を落とさない為に小手でやってる』同人であり、
『マジメにプロを目指してる』ので『筆を荒らさない為に』描くものを選び
（要するにいつも同じネタ）、『遊びでやってる』アンタ達（私や友人たち）
とは『覚悟も画力も違うのよ』、との事でした。
それを自分の脳内で留めておいてくれればまだしも、自分がこき下ろしてる当人
である私や友人（超ピコ手同人）に向かって語るのです。
ええ、それは滔々とエラそうに。『アナタ達の為だから』。

そんな彼女の厨房度は、泊まりに（押し掛けで）来た時ピークに達してました。
お泊まりマナーもあるまいことか。とにかく態度がひたすらデカい。
そして夜を徹して語る語る。自分がいかに評価されているか、自分がいかに万能
であるか…。そして決まって『同レベルで本音を語り合える親友が欲しい』。

気を付けて遠去かっていた筈の私も、いつの間にか彼女にお金や同人誌を
貸すハメになり、どちらも当然返って来ませんでした（涙）。
なんだよ…お金はともかく同人誌…親にたき火で焼かれたって…。
当時は彼女をなんと形容したものか言葉も見付かりませんでしたが、今なら
迷わず『カタリ厨』とでも呼んでやりたいと思います。
痛すぎるエピソードが多すぎて、とても書いてられません。
そんな彼女は現在地方公務員（教育畑）…ウソだと思いたい。

長々�楯録�ぢでした。

349 名前：337です。投稿日：2000/11/18(土) 14:48

やや、レスが予想以上に…。やはりいるんですねカタリ厨。
最早時効も成立でしょうから、一つだけエピソードを披露してみたいと思います。
お泊まりネタです。長くなりますが、おつきあい頂ければ幸いです。

地元の夏コミ直前、スペースが取れた私と友人Ｍは、大喜びでいそいそと本を作って
おりました。１０年前にしてもカワイイ（ただのピコ）もので、２桁前半をドキドキ
しながら刷ったものでございます（懐かしい…）。ジャンルは☆の闘士たちでした。
入稿も無事済ませ、その日はＭと二人で当日持ち込みのペーパーや準備号（コピー）
などを、泊まりがけで作ることになっていました…Ｍの自宅で（当然家族同居）。
私とＭは当時リアル工房…ああ、年がバレる…でして、近所に住んでいたことも
あり、夕食や風呂まで御迷惑をかける訳には行かないと、どちらも済ませてから
夕方、Ｍの家に伺ったのです。

私「こんばんはー」
Ｍ「あ…いらっしゃい…」
なんだかＭの様子が変です。
私「どうかしたん？」
Ｍ「（小声で）Ｔさんが来てるんよ…」
Ｔさん、というのが、お察しの通りそのカタリ厨な彼女です。
私「（小声）えっ？聞いてないよ…」
Ｍ「（小声）ごめん…断れなかってん…」
聞けば、学校でＭがうっかり『今日は徹夜で作業すんねん〜』と嬉しげに口を滑らせた
のをＴが聞きつけ、『私も手伝ったげる〜』と…。

一見姉御肌なＴは当時お山の大将的存在で、気が優しく波風を立てたがらないＭは
Ｔに親切ごかしに持ちかけられると断り切れなかったようです。
なにしろ…Ｔは自分の申し出が人に却下されると、キレてうお〜んと泣き出すので
有名だったのです。まだＴに味方する人も身近に数人いて、Ｍとしては苦渋の決断
だったのでしょう…。その時点で嫌な予感がしたものですが、今更帰るわけにも
いきません。Ｍのご家族に『お邪魔します』とご挨拶し、部屋に上がると、そこには
何故かマイスケッチブック（常備）を抱え、Ｍ所有の同人誌を床に撒き散らしてその
上に座り込んでいるＴの姿が…。
（続きます）

350 名前：337です。�投稿日：2000/11/18(土) 14:52

Ｔ「あ、Ｍちゃん、本読ませて貰ってるよ」
Ｍ「…いいけど…」
私「こんばんは（渋々）」
Ｔ「えーっ、何よＭちゃん、他にも呼んだんー？」
えーっ、はこちらの台詞です。後から押し掛けたのはてめえだろうがっ、と怒鳴りたい
のをぐっと堪え、
私・Ｍ「え…て、最初から約束だったし…」
Ｔ「もうー、しょうがないなー。校正しなきゃいけない絵がまた増えるのー？」
絵を校正…。その日本語にもクラクラ来ますが、そんなことよりいつ私達がアンタに
校正やら監修やら監督やらを頼んだよ…。
私「（ムカ）別に、校正とかしていらんけど…」
Ｔ「遠慮せんでいいよー。やっぱりデッサンとかー、分かってる人の目を通した物と
　　そうでない物って天と地ほど違うしー」
そらもう未だに記憶鮮明でございます。

一事が万事その調子で、彼女の脳内では今夜、
『同人初心者な子分的友人Ｍ（私は眼中になかったらしい）が作る作品を、プロ目指してる
自分が指導して記念に残る物にして上げる』ということになってたようです。
念の為申し添えておきますが、Ｔの絵は…平面人体にやたら顔だけ描き込んだ典型的ヘタレ
同人絵でございました…。いかに１０年前とはいえ、『トーンを貼る＝プロ的』と単純に
思い込んでいた当時の彼女には、今となってはかわいらしささえ覚えます…。

夜９時を過ぎ、一向に帰る気配のないＴに、
Ｍ「Ｔさん、もう帰った方がいいんちゃう？おうちの人も心配なんじゃ…」
とおそるおそる持ちかけると、
Ｔ「えー、そのつもりだったけどー、まだまだ直さなきゃいけないとこ一杯あるしー。
　　私がいなくてもＭちゃんが大丈夫ならいいんだけどー。」
私・Ｍ「……（なんと言っていいのか分からない）」
（すいません、あと２回くらい…）

351 名前：337です。�投稿日：2000/11/18(土) 14:57

それまでにＴがしたことといえば、スケブにヘタレなイラストを描き散らし、Ｍの同人誌を
読みあさり、自分が今までに同人誌でいくら売り上げて（勿論金額はホラ）、ファンレター
を貰いまくりで、いろんなファンに目標にされて困っちゃう〜、と忙しく語る合間に
『それちょっとおかしいんじゃないかな〜？貸してみー？直したげるから〜』
とＭの原稿を横からひったくっては、ぐちゃぐちゃと遠慮会釈のない２Ｂ鉛筆で『校正』
をしていただけです。ええ、私は嫌われていたのか、Ｔには徹頭徹尾無視されておりました。

Ｍは仕方なさそうに微笑んでいましたが、今にして思えばもっと早くＴを怒鳴りつけて
戦ってでも（誇張ではない）追い出してやるべきでした…。ごめんよ、Ｍ（涙）。
世慣れない私達がもたもたと対応している内に、彼女の脳内では、
『この子達は私にいてほしいけど、遠慮してる』という天啓が閃いたようです。
Ｔ「もう、遠慮なんてしてる場合じゃないんじゃない？利用できるものは利用した方が
　　いいんだよ？私だってたまにはデッサンの微妙な狂いを調整するのにこういう機会
　　は結構貴重なんだからー」
ああもう、この１０年、早く忘れたい台詞ワースト１、２を争う言葉です。
ボケとツッコミの土地柄ですが、ここまでボケが電波だとツッコミは無力です。
絶句している私達に、
Ｔ「うん、今日は泊まってあげるから、悪いんだけど何か食べさせてくれない？」
餌を与えてはいけないのは、猿山のサルだけではないのですね。
（次で終われる…かな）

352 名前：337です。�投稿日：2000/11/18(土) 15:00

Ｍ「あ、でも…何も用意してないし…」
私「泊まるったって…Ｔさん制服のまんまじゃ…」
Ｔ「何もない？ダメやん、急の来客に備えとかないなんてー。ウチなんかよく友達とか
　　押し掛けて来るでしょー？いつでも用意してあるよー？やっぱ人が良すぎるのかな私」
因みに、Ｔの話で一番よく出てくる単語は『私（アタシ？）』でした。
Ｔ「もう（溜息）、本当にしょうがないなあ、ちょっとそこのマクドで夕飯買って来るから、
　　お金貸してくれる？私泊まる予定じゃなかったから、持ち合わせないのよー」
そして事情を知らず、もてなしができないことを恐縮するＭのお母様が『返さなくていい』
と下さったお金で、Ｔはしこたまハンバーガーを買い込み、
Ｔ「アナタ達の分も、私買ってきてあげたのよー、だって夜食もないなんてねえー」
とまたチクチク言いながらムシャムシャと手を油まみれにして食っておりました。
そしてその油まみれの手を拭きもせず原稿に触るので、いつの間にか点々と油ジミが…!!
いかにピコで初心者とはいえ、大事な原稿です。時間も手間もかけてます。
私「ちょっと!Ｔさん、油ついた手で触らないでよ!!」
Ｔ「なによ、私が悪いんでしょっ？描き直せばいいんでしょ!?」
何故そうなるかな、というのはもう頭に浮かびすらしません。そして
Ｔ「あの原稿、直しようのない所多かったからちょうどいいわ。罪滅ぼしに私が全部
　　描いたげる」
とＭに（私にではない）にっこり笑って言い、
Ｔ「あー、ちょっと食べ過ぎちゃったー、だってＭちゃんちっとも食べないんだもんー。
　　ほら、私ちょっと体質的にダメなもの多いでしょ？発疹とかでたらどうしようー」
出るなら発疹ではなくニキビだろうと思うのですが、そんなタワケたことをほざきながら
Ｔは原稿の『描き直し』をしていました。

ええもう、私もＭもその頃にはすっかりあきらめがついていました。
そのＴが描いた『お原稿』はありがたく死蔵（捨てたらバレた時怖いから）させて頂き、
その原稿を使用する筈だったペーパーは涙を呑んで諦めました。
（すみません、あと一回だけ…）

353 名前：337です。�投稿日：2000/11/18(土) 15:03

（これで終わりです）

Ｔの語りはその後も絶好調で、夜中に奇声を発したりしたので、私とＭはご家族に迷惑を
かけたくないと必死で腫れ物に触るようにＴを取り扱ったものです…。
Ｔは帰りがけに『なにかの参考になるかと思って描いてあげた』と称してスケブのヘタレ絵
をＭに与え、『代わりに貸してね〜』と読み切れなかった同人誌数冊を奪取して行きました。
それらは当然返っては来ませんでした。理由は例によって『燃やされた』。
てめえんちじゃ焚書坑儒でも行われとるんか…と脱力しつつ思ったものです。

Ｔのお泊まりに関してはその後も迷惑がかかったものですが、後日談はご想像にお任せします。
大概にしてほしいと、温厚なＭまで激怒して、絶縁宣言をしていました。
まあ、絶縁がきくような厨房ではありませんでしたが…。

Ｔの職業は、昨年の同窓会で知りました。
誰かが『おいおい漫画家になるんじゃなかったのか…』と呟いてましたが、相変わらず
斜め４５°な熱血ぶりで、私は生温かく遠くから観察するに留めてしまいました。

本当に長々とおつきあいありがとうございました。

357 名前：337です。投稿日：2000/11/18(土) 15:37

もう今となっては昔の話でございました…（笑）。
私が直接Ｔと関わってこうむった被害はあと大きく２，３でしたが、人のいいＭは
大分標的にされていたのです（気の毒）。
まあ、Ｔという人は同人関係でなくても充分電波なヤツだったので、ある程度つきあうと
みんな縁を切って逃げてしまい、脳内友人と何も知らないお取り巻きしか周りに
いなかったようです。
後日談は…余力とご希望ががあれば今夜にでもさわりだけお話しましょうか…。
まあ、レベルＤの厨房にはありがちなお話です。期待なさらないで下さい。
それではちょっと出かけて参ります（笑）。

465 名前：337です。投稿日：2000/11/19(日) 02:04

寝る前に戻って来ました…。
すごい。コピー晒し者…（怖）。
なんだかタイミング悪い気もするんですが、後日談上げてよろしいでしょうか？

476 名前：337後日談�投稿日：2000/11/19(日) 02:23

お許しを頂いたので、１０年ぶりの思い出し怒りの余勢を駆って、
後日談をさわりだけ上げたいと思います。

翌日はもう朝早くに解散ということになり、私もＴも帰宅したのですが、
なんとその夕方、Ｔの母上からＭと私の家に電話がかかってきたのです。
因みにその日がコミケ前日だったと記憶しております。

Ｔ母「あの…うちの娘が昨夜あなた方と一緒だったと言うのですが、本当でしょうか？」
私「はあ…確かにＭさんのお宅でご一緒してましたが…」
つまり、Ｔは自宅に連絡も入れず外泊していた訳です。驚くべきは、Ｔの外泊自体
は母上も問題にしておられないということで、Ｔはそれまでに何回も今で言う
プチ家出を繰り返していたのだそうです。
Ｔ母「お恥ずかしいのですが、あの子の言うことはどこまで信じたらいいのか…」
疲れ切った溜息を漏らす母上。それはそれで同情を誘うのですが、母上の背後から
あのＴのうお〜〜〜んと泣き喚く声が…。
Ｔ（推定）「だってあの子達が誘ったんだもん!!」
すげえ…と当時でもひきまくったものですが、
Ｔ母「黙ってなさい!!あなたの言うことが信じられないからこういうことに
　　　なるんでしょう!?」
母上の金切り声も正に般若のようでした。ら…ッ羅刹の家…（時代違うけど）。

その後ひとしきり愚痴だか謝罪だか分からない言葉を連ね、電話は切られました。
Ｔの母上は当時中学校の先生で、娘のＴの動静には非情に神経を使っていたのだ
そうです…しかし…仮にも教育者がいくら虚言癖とはいえ、見せしめのように
娘の目の前で確認電話かけていいもんでしょうか…。

480 名前：337後日談�投稿日：2000/11/19(日) 02:26

それは私達もご両親からＴに注意してほしいと切実に思っていましたが、
注意の方向はひたすらＴが『親にウソをついていないか』だけに向けられていて、
Ｔの厨房改善には、ケほども役立っていなさそうでした。
親子の問題に外野を巻き込むなよ…。
実際Ｔは学校に来ると、母上との確執すらネタにしてるような所がありました。
『昨日はちょっとやばくって〜』と語るＴをよく見かけたものです。

ＭがＴと絶縁宣言したのは、この電話がきっかけです。
これ以後、ＭはＴの脳内で『外泊アリバイ作ってくれる友人』となったらしく、
『お願い〜。ちょっと東京まで（コミケに）行って来たいんだけどー、
　お母さんにＭちゃん家に泊まってるって言うからー、電話かかってきたら
　そう言っといてｖ』と何度か頼まれたそうです。
当然断ると、『ひどいっ、Ｍちゃんだけが頼りなのにっ』。ああ、もっと電波な
表現をＴは使っていた気がするのですが、ちょっと思い出せません…残念。

そこで逆恨みしたＴは同じ部活に所属していた（私は帰宅部でした）Ｍに対して
イヤガラセを開始し、Ｍは退部せざるを得なくなったのです。
退部ついでに絶縁宣言を叩きつけたそうですが、２，３日するとＴは、
『あなたの主張（笑）をよく考えてみたんだけど…』。要するにイヤガラセは
後輩が勝手に（Ｔが裏で操ってたのは確実）やったことで、あなたが私（Ｔ）
を恨むのは間違ってる。どうしてもというなら部に戻れるよう私が口を
利いて上げてもいいけど、大人しくしててね、私にも立場が…。
と滔々と語りまくったそうです。Ｍは最早無視以外対抗手段がないと泣いて
いました。そういう問題じゃないんだよ、と私や他の友人が言っても、
『これは私とＭの問題よ。外野は黙ってて』。
（次で終わりです）

484 名前：337後日談�投稿日：2000/11/19(日) 02:29

学校を卒業した時、一番嬉しかったのはこれでもうＴの姿を見なくても済む!!
ということでした。ええ大マジで。

最後にオマケ。Ｔが同人から手を引いたのは、大学受験の時でした。例によって
『ウチって親がうるさいから〜、七帝以外行くなって言われててー』と
己の成績を省みず語っていましたが、当然落ち、三日間泣き続けたそうです。
ザマアミロ!!と喜んでしまった自分にちょい鬱…（でもいい気味）。
『大学入ったら（同人）活動再開するわー、両立できる自信あるしー』
とも言っていましたが、さてどうなったことやら。
あ、これは学歴版向けでしたかね…。

やっぱり長くなってしまいました。これでおしまいにしておきたいと思います。
キリがありませんし…（笑）。ちょっとすっきりしてROMに戻ります。
お聞き下さってありがとうございました。

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