いつもＲＯＭらせてもらっているだけだったので…。
先日、押しかけ未遂に会いましたので報告させて頂きます。

私の家は、「陰陽師」の舞台となったアノ土地にあります。
私の家はそのご祭神を祭った神社から歩いて15分ほどの場所。
最近では某乙女ゲーと妖怪作家様のおかげで若い女の子の参拝も増えたものの、以前はご近所様かその道のマニアな方（笑）しか来られないような場所でした。しかし信心深い祖父母が私を良くその神社に連れて行ったため、私は今でも時間を見てはお参りに行くのを習慣としていました。
先月のとある金曜日、私は有給をとり、次の土日と併せて三連休になることで浮かれていました。そしてここ数ヶ月忙しくてお参りにいけなかったことに気付き、いつも通りにお参りをしようと神社に出かけました。
週末ということもあってか、神社の中は高校生ぐらいの女の子で賑わっていました。何人かの集団になって絵馬を描いたり、お守りを買っていました。最近はこういった人を見ることは珍しくなくなっていたため、私は何も考えず、いつも通りに神社にお参りしようと中に入りました。
神社によって違うのかも知れませんが、☆明神社には二礼二拝一礼（最初に神様に向かって二回お辞儀をし、その後お賽銭を入れて鈴を鳴らし、二回手を叩いて拝む。その後もう一度神様に一度お辞儀して帰る）という約束事があります。祖父母に小さい頃からそう教えられていた私は、その通りに拝み、帰ろうとしました。

254 名前：名無しさん＠どーでもいいことだが。投稿日：01/09/02 03:37 ID:1UlF2PoM

その日は、ある友人の結婚のお祝いを買いに、別の友人（仮にIとします）と待ち合わせて出かけるところでした。友人はやはり近所に住んでいるのですがその日は昼過ぎからしか出て来れず、神社で待ち合わせという話になっていました。鳥居の前で待ち合わせ、という約束だったになっていたので、お参りを済ませた後、私は鳥居に向かおうとしました。
その時、先ほどまでお守り売り場のあたりで固まっていた女の子が二人、私の前に飛び出してきました。一人は黒のカットーソーに黒のタイトスカート、黒のサンダルと黒ずくめ、もう一人はピンハのふわふわ。しかしどちらもプチコニーです…。常日頃こちらを読んでいる私は、その時点でかなり嫌な予感がしました。
「あの〜、拝み方きちんとしてましたね☆明様のファンなんですかあ？」
「私たちもなんです！この近くに住んでるんですかあ？」
は？いきなり何？私はかなり怪訝な顔をしてこの二人を見ました。勿論返事もしません。しかし二人は全く気にせず、延々と自分たちはいかに☆明様を好きか、陰陽道を学びたいか、などを語り出しました。話の断片から彼女たちは高校生で、夏休みを利用して関東の方から来ているという事、どうやら後衛の乙女ゲーのファンであることが分かりました。
「将来は☆明様の様な陰陽師になりたいんです！」
「でもって、ＯＯ様（ゲームのキャラ）みたいな弟子とか…。」
開いた口がふさがらない私に、彼女たちは畳み掛けるように話してきます。
この間、私は返答はおろか相槌すら打っていません。しかし勿論彼女達はそんなことはお構いなしで、ゲームの設定がどうの、一番好きなカップリングはどうのと話し続けます。大通りで…。この場所が人通りが多くない場所な事を、このときほど感謝したことはありませんでした。

255 名前：名無しさん＠どーでもいいことだが。投稿日：01/09/02 03:39 ID:1UlF2PoM

そして、厨房お決まりの言葉が出ました。
「私たち、今夜の宿、決めてないんです〜。」
「これって☆明様のお引き合わせですよね？泊めて貰えませんか？一緒に萌え話しましょう！」
どう脳内で変換したのか、一言も発していない私は既に彼女たちの脳内で友人になっていたようでした。さすがに呆れ果て、私は彼女たちに、今会っただけの人を友達だとは思わないこと、勿論そんな人を家に泊める事などとんでもないと言いました。しかし、返事は
「そんなこと気にしませんから〜。」
の一点張り。あなたたちの都合ではなく、こちらが気にする、と言えば
「☆明様のお引き合わせでしょ？そんな事言っていいんですか？罰が当りますよ？」
と神様まで引き合いに出して脅してくる始末。☆明様もさぞご迷惑だったことでしょう。とにかく、こちらは泊める気はない、会ったばかりで一方的に友達になったつもりは迷惑だ、と繰り返しました。すると、二人は逆ギレし出したのです。
「高校生をこんなところに放り出すなんて、常識知らずだ。」
「同じファンなのに、何故そんな冷たい事を言うのか。」
さんざん大声で責めます。通りすがりの人もじろじろ見ていき、まるで悪いのは私のような雰囲気。なんでこんな連中にここまで言われなくちゃいけないのかと、泣きたくなった時に、約束していた友人が現れました。
泣きそうな顔をしていたのが分かったのか、Ｉは私と二人の厨房に駆け寄ってきました。

256 名前：名無しさん＠どーでもいいことだが。投稿日：01/09/02 03:40 ID:1UlF2PoM

長くなってしまいましたが、もう少しお付き合いください。
「待たせてごめんね。」と言いながら、何があったの？という顔で私を見、ついでプチコニー’Ｓを見ました。彼女は女性ながら170�以上の身長で仕事がけっこう力仕事（笑）のためか体格もいい人です。しかも２ちゃねらーで、ここを教えてくれたのも彼女でした。少しひるんだ彼女達は、私を背中に庇うようにして正面に立ったIに
「あ、お友達の方ですか〜？私達、今日こちらの家に泊めて頂く約束をしてるんです〜」
へ？という顔でこちらを見た彼女に、私は首を振ってそんな約束をしていないと言い、この二人は今日会っただけの人であること、泊めてくれと言われて困っていると早口に言いました。猛然と反発し始めた二人に、彼女は静かに言いました。
「私、サルの言葉は分からないんだけど。」
その時、プチコニー’S　の言葉が止まりました。おそらく何を言われたのか分からなかったのでしょう。それを見逃さず、Iは二人にとってかなり痛い言葉を言い続けました。二人は何か言い返そうとするのですが、Iがそれを許しません。そうして30分ほどしたところで、彼女達は私に散々繰り返した言葉を、Iに言ったのです。
「だって、宿がなくてここに来たらこの人がいて、この近所だって言うんだもん！（言ってな
い！）☆明様のお引き合わせじゃない！あんたみたいな人、☆明様に呪われるんだから！」
その言葉で、Iの血管が切れる音が聞こえた様な気がしました。Iはかなりな霊感体質で、しかも勤め先が病院なのです。その事もあってか神社やお寺に詣でる時には、信者さんと間違われるほど礼儀正しく、奉られている神様に対して礼儀を損なうような真似を決してしない人でした。
（勿論、ただ盲信しているだけのアブナイ人でもありません。）そして最近彼女が気にしていたのが、☆明神社等に来る、こういったファン達の考えなしの行動だったのです。
「……ふざけるな。あんた達みたいな連中の行動が神社の名前に泥を塗るってのが分からないのか？」

257 名前：名無しさん＠どーでもいいことだが。投稿日：01/09/02 03:43 ID:1UlF2PoM

それからは、プチコニー達が言葉を挟む隙すらありませんでした。一言ごとに顔を引き攣らせていくコニー達を見ること数分間。Iは最後に言い放ちました。
「あんた達みたいな連中は百鬼夜行がお似合いだ！とっとと一条戻り橋渡ってあの世に帰れ！」
……うおーん泣きを始めた彼女達を見ながら、私はIに連れられて買い物に出かけました。Iは帰りに神社にお詫びを言いにお参りした後（理由はどうあれ、お参りに来た人をあしざまに罵った事をお詫びしたかったとか。）家まで送ってくれました。その時にはもう、コニー達はどこにも見当たりませんでした。あの後どこかに宿を取ったのか、日帰りしたのか…。
Iとは今も仲良く付き合っています。我ながらもう少し気が強くならないと…Iが来てくれなかったら泊まられていたかも知れません。反省しています。

長くなってしまい、すみませんでした。
今見たら、改行も違ってるみたいで…。電話線で逝って来ます。

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